>>75 「謎の彼女X」という漫画は、おそらく完全には現在の話ではありません。
この漫画の舞台が現代だとしたら、椿と卜部は、
現代の十代の子(というか、ほぼ全ての現代人?)にとっての必須ツールである
ケータイ電話でメール交換なんかしているのでしょうが、
ケータイ電話そのものが登場しないので、そういうシーンは登場しません。
じゃあ、逆に、作者が十代を過ごした一九八十年代の雰囲気が
マンガの中にかなり投影されていると思うので、現代より以前の話なのかというと、
椿が後輩の女の子とDVDの貸し借りするシーンが出てくるので、
まったく昔の話というわけではありません。
要するに謎の彼女Xの時代設定は、かなり曖昧なんですね。
「謎の彼女X」は、高校生を主人公にした、
いわゆる「学園もの」というジャンルに入ります。
「学園もの」の作品には、作者が高校生の頃に感じたこと、
考えたこと、体験が当然、大きく反映されます。
その作品に反映している高校生の頃の作者の感覚が、
現代の高校生たちの感覚と合っているのかどうかはわかりません。
僕なんか、もう三十代後半なので、
現実の高校生とは二十年ほどのギャップがあるわけです。
漫画家さんによっては、そのギャップを埋めるために、
今、高校生の間で流行っているメディアや風俗、アイテムなどをリサーチして
作品に取り入れている人もいるのでしょうが、
僕はそういうことは、ほとんどしていません。
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